皐月賞

まず、解説する前に、馬場を確認。
bandicam 2017-04-17 22-17-19-213

bandicam 2017-04-15 18-39-39-734
いやいやおかしいでしょw
ってくらいの超高速化。
イン伸び内前超絶有利。

「速い馬が勝つ」

それが皐月賞。
「じゃあ、馬場を速くしないと!!」

ってのは、どうなの?っていう気がします。
上位3頭はマイルで勝ち鞍のある3頭。
今年の皐月賞は、思惑通り速い馬が勝ったレースだったと思います。
まぁ簡単にまとめるとそうなってしまいますが、レース自体は、非常に解説しがいのある、卓越した騎乗技術と駆け引きが飛び交う面白いモノだったと思いますので、徹底的に回顧していきたいと思います。

スタートです。カデナはやや躓き気味のスタートで、ダッシュがつかず。
bandicam 2017-04-18 15-06-06-404

ウインブライトもやや立ち遅れてしまいました。
bandicam 2017-04-18 15-06-12-031


サトノアレスは、内外から挟まれて、後ろからに。
bandicam 2017-04-18 15-06-30-920
bandicam 2017-04-18 15-06-46-726


注目の先行争い。「この枠だと控えることも…」なんて言ってましたが、私はこの枠だからこそ行ったほうがいい!とコメントしたトラスト。スタートも速いですし、やはり行きました。負けじと主導権を取りたいアダムバローズ。
bandicam 2017-04-18 15-06-53-621


スタートを決めたスワーヴリチャードは出たなりで中団のイン。外を見ながら。ダンビュライトの武騎手とプラチナヴォイスの和田騎手は内を見ながら、ポジションを探ってました。
bandicam 2017-04-18 15-07-05-354


得に和田騎手は何度も内を見ていましたから。理想はスワーヴリチャードの位置だったんじゃないでしょうか?
bandicam 2017-04-18 15-07-15-576
bandicam 2017-04-18 15-07-26-335
bandicam 2017-04-18 15-07-37-471

アメリカズカップも内へ入れたげでしたね。この日は特に内有利ですから、各ジョッキー内内へ意識があったと思います。
bandicam 2017-04-18 15-08-00-206


岩田騎手は内を見て、馬を内に。
bandicam 2017-04-18 15-08-22-921

イメージとしては、このまままっすぐ走らせて、前2頭をやり過ごして、外の3番手で今まで通りの競馬をしてくると思ったんですけどね。
bandicam 2017-04-18 15-08-51-244


逆にスワーヴリチャードの四位騎手は早め早めに外へ出していました。四位騎手といえば、外差しですからね。自分の理想の競馬をしようとしていましたが、枠を活かした競馬なら、結果は違ったと思います。
bandicam 2017-04-18 15-09-01-327
bandicam 2017-04-18 15-09-09-447

結果、ファンディーナがいて欲しい位置には、アルアインがうまく収まってました。積極的にポジションを取る松山騎手の積極性が光りましたね。
bandicam 2017-04-18 15-09-46-283


このような隊列で1角へ
bandicam 2017-04-18 15-10-07-414


後方では、ペルシアンナイトがやや狭くなってブレーキ
bandicam 2017-04-18 15-10-16-643

下がったペルシアンナイトのデムーロ騎手は、素早く内を確認して、馬を内に入れます。
bandicam 2017-04-18 15-10-32-436
bandicam 2017-04-18 15-11-09-250


ファンディーナは好位のインに収まりました。まぁ岩田騎手のマウントポジションなんですが、ファンディーナにとっては、初めての揉まれる競馬。だったらフラワーCの時にも馬群に入れるなどしないと。本番でわざわざやることではないと思います。
bandicam 2017-04-18 15-12-02-267
bandicam 2017-04-18 15-11-24-990


向正面。ペルシアンナイトは、結局この位置からこの位置へいつの間にか移動し、
bandicam 2017-04-18 15-11-36-251


さらにポッカリ空いた内側を進撃開始。
bandicam 2017-04-18 15-11-41-509

ちょうどペースが落ちて前が下がってきたところでしたね。
bandicam 2017-04-18 15-50-47-515

スワーヴリチャードあたりはややかかり気味でした。
bandicam 2017-04-18 15-12-20-346


59.0。2秒以上速い馬場を考えると、普通なら1.00.0くらいの平均ペースだと思います。よって前半はそんなきついペースではないはず。そして、ちょうどペースが落ち着いたタイミングでミルコはポッカリ空いたインを突いて位置を押し上げていきました。
bandicam 2017-04-18 15-12-37-945


これにはさすがのノリさんも驚いたことでしょう。
bandicam 2017-04-18 15-12-43-778
bandicam 2017-04-18 15-12-51-792


それを後ろで見ていたカデナの福永騎手も、嗅覚で「この馬についていけば…」と思ったのでしょう。素早く内に入れて、このペルシアンナイトの後ろに入れて、位置を押し上げます。
bandicam 2017-04-18 15-13-03-732
bandicam 2017-04-18 15-13-07-525
bandicam 2017-04-18 15-13-11-925
bandicam 2017-04-18 15-13-19-565

この判断は良かったと思います。勝つためには、どの馬が上位にくるかを読み、その馬の後ろを取れば自然と進路ができるもの。ただ、カデナがそういった変則的な競馬に対応できませんでした。ここがペルシアンナイトとカデナの差でしょうか。自分の競馬に徹していれば、もっと着順は上だったかもしれません。ただ、それではおそらく6~7着くらいが精一杯でした。負けはしましたが、こういう攻めの騎乗は大事だと思います。
bandicam 2017-04-18 15-13-59-486
bandicam 2017-04-18 15-14-05-271



内からマクっていく奇襲作戦に、気づいた岩田騎手は、すぐさま内を閉めます。それによってややブレーキになったペルシアンナイトですが、逆にここで一息入れることができた感もあります。
bandicam 2017-04-18 15-13-41-066


レースが動いたのはここ。クリンチャーが3角から一気に動いていきます。
bandicam 2017-04-18 15-13-51-385


クリンチャーが動くなら、じゃあ俺も動くよ!!!とトラスト。トラストが動くならじゃあじゃあ俺も動くよ!!!とアダムバローズ。
bandicam 2017-04-18 15-14-37-532

ここでどうぞどうぞなら、きついレースにはならなかったんですが、3頭が譲らず行ったので、ここから一気の持久力勝負となりました。
hqdefault (1)


3頭が一気にペースアップしたことで、前が開いていたファンディーナに3枚の壁が。
bandicam 2017-04-18 15-14-47-358

となると、外へ馬を誘導するしかなく、岩田騎手は外へ。
bandicam 2017-04-18 15-14-54-779

これによって、その外にいたアルアインは若干ブレーキをかけることに。
bandicam 2017-04-18 15-15-04-013
bandicam 2017-04-18 15-16-31-475


外に出したい岩田騎手に対し、外へは出させないぞと武豊騎手。きっちりタイトに回って、しっかり壁を作っていましたね。
bandicam 2017-04-18 15-15-09-190


ファンディーナに前をカットされたアルアインは一歩後退。これによって、好位のインがポッカリ空いて、デムーロ騎手はしめしめ。
bandicam 2017-04-18 15-15-16-485


何が何でも外へ出したい岩田騎手!何が何でもファンディーナをブロックしたい武豊騎手!熱い攻防でした。
bandicam 2017-04-18 15-15-27-287

しかし、半ば強引に岩田騎手がタックル!ダンビュライトを突き飛ばして外へ進路確保!
bandicam 2017-04-18 15-15-39-621
bandicam 2017-04-18 15-15-46-843


これによって進路確保。賛否ありそうですが、私はこれくらい攻めたほうがいいと思います。が、ファンディーナにとって、レース中に他の馬にタックルするのも初体験♡優しく乗ってあげないとダメですよね…何も本番でこんな厳しい競馬をしなくても…。逆に前をカットされたアルアインは当然空いた内を狙うのですが
bandicam 2017-04-18 15-15-52-391

8枠2頭が内へ入り、脱落したアダムが失速。その真後ろにたダンビュライトは外へ逃避するも、そこには内へ入った来たアルアインが。
bandicam 2017-04-18 15-16-02-750


ここまでほぼ完璧にレースを運んだミルコ。「邪魔すんなやボゲェ!ファッキュ!」と言わんばかりの怒号を飛ばしていたのでしょう
bandicam 2017-04-18 15-17-07-418

同厩舎ですし、若手の松山騎手は、それに対して、「すみません!すみません!!」と言わんばかりに、外へ。昔岡部騎手が「どけどけどけー!」と言ってたみたいですしね、そんな感じで松山きしゅは引いてましたね。これアルアインに外人騎手乗ってたらもっと面白かったのでしょうがwまぁ外人騎手は熱いですよ。日本人騎手もこれくらい熱くなってもいいんですが、お国柄でしょうかね。
bandicam 2017-04-18 15-16-12-010
bandicam 2017-04-18 15-16-17-777


アルアインから進路を強奪したペルシアンナイト。ダンビュライトから奪い取った岩田騎手。スムーズに4角。スワーヴリチャードも四位騎手らしく4角外に出して追い上げ開始。四位騎手の中ではここまでほぼ完璧だったと思います。
bandicam 2017-04-18 15-17-26-400


ウインブライトは早々にステッキ。これまでみたいに自分から動いていく競馬ではなく、周りが動いていく競馬についていく形。それでも対応してくれそうな馬な気はしましたが、残念ながら脱落してしまいました。
bandicam 2017-04-18 15-17-41-326


直線入り口。タイトにタイトに回ろうとクリンチャー藤岡佑介騎手は内へ。
bandicam 2017-04-18 15-17-46-517

しかし、そこに入ってくるはペルシアンナイトのデムーロ騎手。多分ですが、ここでもデムーロ騎手の怒号が飛んだのではないでしょうか?進路を譲ったアルアインも、直線入り口ではうまいことスペースができてましたね。
bandicam 2017-04-18 15-17-52-560

慌てて馬を外へ出しているように見えます。絶対後ろから「内を開けろ!」って言われてますよねw
bandicam 2017-04-18 15-18-54-756


まぁでも、トラストを競り落としていますから、次は外へ併せに行っただけかもしれないので、このシーンに関しては想像でしかありません。ただ、4角ではミルコが叫んでいるのは口の動きからわかります。
bandicam 2017-04-18 15-18-15-258


逆にこれによって外にいたアルアインはまた寄られる格好になりました。
bandicam 2017-04-18 15-19-07-903

それでも何とかひるまず狭いスペースに突っ込める瞬発力を見せました。ここで引かずに攻めたことが、勝利の要因でしょう。
bandicam 2017-04-18 15-18-36-953

で、クリンチャーが外へ行ってくれたことで、労せずして内へ進路を確保したペルシアンナイト。
bandicam 2017-04-18 15-18-27-241


内からグイっとひと伸び。ファンディーナも横綱相撲で押し切りを図り、外へはじかれたダンビュライトもよく食い下がってました。
bandicam 2017-04-18 15-19-15-474

狭いスペースで追い出すと、アルアインはグイグイ伸びてましたね。
bandicam 2017-04-18 15-19-25-085

内から抜け出すペルシアンアイトですが
bandicam 2017-04-18 15-19-31-758

一完歩ごとにグイグイ伸びるアルアインが差しきり、優勝
bandicam 2017-04-18 15-19-37-409
bandicam 2017-04-18 15-19-43-397
bandicam 2017-04-18 15-19-54-947


4角の事象で、ミルコは中指を立てていたみたいですが、松山騎手からしたら、「ちゃんと開けたのになぁ」って感じ。まぁ、ミルコもそれくらい悔しかったんでしょうが、うーんこういう光景は見たくなかったですね。

bandicam 2017-04-18 15-21-51-410
bandicam 2017-04-18 15-22-00-552


高速馬場、内前有利で前が止まらない馬場。ペースは平均。3角からのスパート戦。前が止まらず後ろからでは厳しいレースになりました。
bandicam 2017-04-18 15-50-37-183
bandicam 2017-04-18 15-50-47-515

今日の馬場なら、58秒くらいで前半流れていれば、後ろと前が入れ替わったのかもしれませんね。
もしもアダムバローズとトラストの枠が逆なら、そうだったかもしれませんね。

<スポンサーリンク>


1着アルアイン

幾度となく苦しい場面がある中での勝利ですから、みなさんが思っていた以上の完勝だと思います。
10101607

会心の騎乗ではなかったとは思います。あんだけ苦しい競馬をさせられた中で掴んだ初のG1タイトルですから。そりゃあ嬉しいですよね。
アルアインの母ドバイマジェスティは米の短距離G1ホース。
近年は、小柄に生まれやすいディープ産駒に、母の方でパワーを補填するべくパワータイプを組み合わせることに力を入れている印象。
筋肉モリモリタイプのディープが今後多くなるかもしれませんね。
しっかり結果を出すあたりはさすがはノーザンファームといったところでしょう。
血統、馬体からも、マイルがやはりベストでしょう。
速い皐月賞勝てました。
ダービーでは、どうでしょうね

2着ペルシアンナイト

レース後の粗行はさておき、レース運びの凄さはもう圧巻ですね。
ゲームしてるような手綱捌き。凄すぎます。
ヴィクトワールピサの岩田騎手もすごかったですが、それに匹敵するものがありました。
ただ、道中で位置を押し上げた分だけ、最後はさすがに脚が甘くなってしまいましたね。
馬場と展開を読んだ素晴らしい競馬。
いくつか窮屈な場面はありましたが、それは内を回ったリスクですから、十分ロスはカバーできた競馬だったと思います。
こちらもベストはマイルかもしれませんが、アルアインよりは距離の幅はありそうです。
ダービーではアーリントンCのように終いを活かす競馬をしてくるでしょうね。


3着ダンビュライト

ファンディーナを潰したのは間違いなく武豊騎手。
同じサンデーRのアルアインを勝たせるような競馬に、結果的にはなりました。
厳しい競馬でしたが、3着に踏ん張るのだから立派。
ルーラーシップ産駒は、外を回る競馬のほうが良さそうですね。
前走窮屈なところから追ったからパフォーマンスは落ちてましたが、スムーズなら能力は高い。
ゆえに、広い東京コースは歓迎ですね。
怖い一頭です。

4着クリンチャー

自分の得意な形に持ち込み、4着。
これだけの相手にこの走りはりっぱ。
負けて強し。
ダービーはさらに切れ味ある馬にやられるレースではありますが、馬場が高速化して内が止まらない馬場。
アポロソニックやトーセンホマレボシのようなタイプなので、ダービーでも侮れない存在だと思います。
うまく前が残るような競馬に持ち込めれば。


5着レイデオロ


bandicam 2017-04-18 15-21-12-150
bandicam 2017-04-18 15-20-38-987

内をロスなく、終いまで不利はなく。
着拾いの5着ですね。
まぁダービーに向けての叩き台としては終い重点の調教はできたんじゃないでしょうか。


6着スワーヴリチャード

スワーヴリチャードの誤算は、直線で右手前のままだったことですよね。久々の右回りでしたし、元々器用なタイプじゃないだけに、やはり東京向きなんでしょうね。
bandicam 2017-04-18 15-18-42-369

四位騎手にとっては内枠も微妙でした。
東京コースなら四位騎手は4角ぶん回しはしないので、差し馬の中では強い競馬をしてますし、巻き返し可能でしょう。

7着ファンディーナ

ペースよりも、わざわざ揉まれるような位置に入ってしまったことが敗因だと思います。
経験したことのないぶつかり合いなど、牝馬ファンディーナへのエスコートが少々手荒だったと思います。
まぁ競馬ですからね。外に出しての競馬はロスもありますし、難しいところですが、
道中はイン、直線だけ楽に外。
なんて言った理想の競馬が常にできるわけがなく、それが1人気ならなおさら。
ちょっと岩田騎手も甘かったと思います。
今日がいい経験になるんじゃないでしょうか。

8着ウインブライト

出遅れてずっと外を回る形。
今日は内前有利の馬場。
色々と噛み合わなかったと思います。
もう少し内枠ならもっとやれたと思います。
ただ、ダービーよりも皐月賞向きだったのは事実。
まぁでも、ダービーでも能力は見劣りはしませんから。
こういうタイプはガクっと人気を落とした時が狙い目なので、私はPOG指名馬でもありますし、また買うと思います。

9着カデナ


つまずいた分、余分に後ろからになってしまったでしょうか。
道中で脚を使った分最後もいっぱいに。
もしも溜めたとしても今日の馬場では間に合いませんから、
どうあがいても今日は用無しでしたね。
マカヒキも古馬になって中距離仕様になってきてますし、ディープ×フレンチ。
ダービーは長いかもしれません。
ただ、じっと後方で我慢すれば、大外から弾けても不思議ではない馬でもあります。
こちらも人気が落ちるなら狙ってもいいじゃないでしょうか?

10着プラチナヴォイス

bandicam 2017-04-18 17-31-00-135

直線クリンチャーなどの動きによって寄られる不利はありました。
内に馬がいたから内へササらなかったかも?という感じでしっかりまっすぐ走ってはいました。
もしかすると周りに馬がいないほうがグンと伸びるタイプかもしれません。
うまく立ち回れば一発はあったかも?
まぁタラレバにはなりますが。
権利を取れませんでしたから、このあとはどこへ向かうか。
個人的には、前から言っていた、白百合Sで狙いたい馬です。


皐月賞から次走注目馬


E
競馬ブログランキングへ
(5位前後。応援クリックお願いします)

多分サトノアーサーが1人気になるんじゃないですか?この分なら。
ファンディーナはどうするんでしょう?
オークスでしょうか?
皐月賞とは、全く違ったダービーとなるでしょうね。
となれば、今度はもっと楽な競馬が出来ると思います。

11着以下の馬の多くは、後ろから競馬をしたウマでした。
今日は馬場に泣きましたが、アウトライアーズやサトノアレスなどは、NHKマイルあたりで普通に巻き返しても不思議ではないと思います。
 
GOOD LUCK!!
<スポンサーリンク>